最近はウィルスという言葉を耳にしないことがない毎日ですね。ウィルスは「微生物」で、微生物とは肉眼では見えない小さい生物という意味です。微生物には他にカビ,酵母、細菌などがあります。このうち細菌には、発酵食品の製造に使われる役に立つ善玉菌もいれば、食中毒や病気を引き起こし人の健康に害を及ぼす悪玉菌もいます。
さて、私たちの日々の大切なお通じ。このお通じを担っているのは大腸です。大腸には100兆個以上の微生物(腸内細菌)が菌種ごとの塊となって、腸の壁にすき間なくびっしりと住みついています。これを種類ごとに咲き誇るお花畑に例えて「腸内フローラ(=お花畑)」といいます。
この腸内フローラは2割が善玉菌、1割が悪玉菌、残りは善悪の多い方に加担する日和見菌です。善玉菌は乳酸菌やビフィズス菌です。この善玉菌と悪玉菌の割合の2対1のバランスが崩れると便秘をはじめ体調がすぐれない原因ともなります。
善玉菌を増やして元に戻すには次の2つの方法があります(1)。
一方、悪玉菌はタンパク質や脂質が中心の食事・不規則な生活・各種のストレスが原因で増えます。これらを工夫・改善して低減する必要があります。
これらを日々の食生活に摂り入れてみてはいかがでしょうか。
体内の免疫細胞の6割以上が腸にいるそうです(2)。腸内環境を整え、免疫力をアップし、快適な毎日を過ごしたいものですね。
出典:(1)eヘルスネット(厚労省) (2)腸内細菌学会
【石川医院通信 2022年3月・4月号より】