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不安の対処法(公認心理師から)

暖かい日が続き、春が近づくとほっとして嬉しくなりますが、春は新しい生活が始まる季節でもあります。進級、入園、入学、入社など今までとは違った新しい環境がスタ−トする方も多いのではないでしょうか。わくわくする、不安でいっぱい、ドキドキするなど、人の感じ方はそれぞれです。
不安とは、これから起きるかもしれないことについての心配や恐れです。心配や恐れには筋肉のこわばりや発汗、動悸、落ち着きがなくなるといった生理的な症状が伴います。
不安にはどのように対処したらよいでしょうか。まずは日々の生活リズムを整えましょう。早寝早起きに努め十分な睡眠をとることと、きちんと食事をすることは、特に子どもの場合は大切です。生活リズムを整えて十分に睡眠をとるだけで、園や学校への行き渋りが解消することもあります。

身体を動かすことも大切です。特別なスポ−ツをしなくても、毎日20〜30分間続けて身体を動かすことで、気持ちが落ち着きます。お子さんの場合は、大人が一緒に運動するとお互いに良い効果があるでしょう。
それ以外の対処法としては、信頼できる相手に話を聞いてもらう、クッションを叩いたり、新聞紙をビリビリと破く、深呼吸する、日記をつけたり自分の気持ちを絵や文章にする、好きな場所や好きなことをしているところを思い浮かべるなどがあります。部屋の片付けや掃除をする、美味しいものを食べる、料理やお菓子作りなどもお勧めです。お子さんの場合はじっくりと話を聞いてあげたり、一緒に遊ぶ、一緒に絵本を読む、くすぐりごっこをするなど年齢にあわせて試してみてください。話をするときはお風呂の中や、外で美味しいお昼を食べながらなど、普段と違う環境の方が話しやすいこともあります。話すことが苦手なお子さんには手紙を書いたり、交換日記などもお勧めです。

不安の対処法は一つだけに決めず、いくつか試してみてください。初めはうまくいかないこともあるかもしれませんが、繰り返し取り組んでいるうちに、うまく不安が乗り越えられるようになってくるでしょう。
お子さんの場合は不安であることを言葉で表すのが難しいことが多いものです。いつもより怒りっぽかったりすぐに泣く、夜中に何度も目を覚ます、お母さんや好きな人から離れられないなど普段と違った様子が見られたときは、まずは生活リズムを整え、お子さんと一緒にいる時間をいつもより少し増やして上記の対処方法を試してみてください。
*参考文献 「不安やストレスから子どもを助けるスキル&アクティビティ」        キム・ディップ・フランク著 上田勢子訳 黎明書房

【石川医院通信 2019年3月・4月号より】

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